「安かろう悪かろう」の時代は終わった|2022/09/05 京都旅
京都旅、最後に紹介するのは「hotel tou kyoto」さん。
まず初めにエントランスをご覧ください。
これだけを見て、一泊いくらだと思いますか?
答えは「7800円」
しかもこれ、一部屋の値段。実際は2人で入ったので、1人当たり3900円です。
平均的な値段は分かりませんが、京都で綺麗なホテルで一泊3900円はかなりリーズナブルだと思います。
ではサービスが悪いのか?
いいえ、接客も、お部屋の清掃も丁寧です。さすが日本。
他にもバーが併設されており、宿泊客にはフリードリンクが振舞われたり、
庭園を眺めることもできます。
今回宿泊して、過去と現在で『良いホテル』の定義が変わってきていると考えました。
過去の「良いホテル」というのは、超大浴場がついていて、ディナーが豪華で、朝食はビュッフェ形式で部屋には、、、など、全部盛りの印象です。
ですが、これらすべてを使いこなすことはできるでしょうか?
ホテルに「住む」ような大金持ちなら別ですが、一泊するだけのような私にはとても使いこなせません。
ホテル自体が目的ならこれでもいいのかもしれませんが、観光が目的なら、ホテルは「泊まれればいい」のではないかと考えます。
そしてその「泊まれればいい」のホテルが現在の「良いホテル」だと思います。
人数分の寝る場所と、十分なサイズのお風呂、お手洗いなど。
数千円で、富裕層だけでなく一般客も、ストレスなく宿泊できる。
このような恣意的なダウングレードは、他のジャンルでも見受けられます。
たとえば飛行機。
少し前まではJALで高い料金を払って旅行に行く人がほとんどでしたが、
今ではLCC(Low-cost carrier)という選択肢が当然のようにあります。
他にもスマートフォンでも。
前までは「iPhone最強!」という印象でしたが、
今ではPixelやXiaomiなどミドルレンジスマホの勢いが強いです。
共通して言えることは、
「消費者は一定のところまでは機能の進化を求める。
しかしボーダーを超えると、進化ではなく低価格化が求められる」ということです。
まだまだ機能の進化を求められる分野はあるでしょう。例えばVR機器など。
しかし開発者は、「消費者がギリギリ着いてくるボーダー」を見極めなければなりません。
消費者にとっては廉価で体験できることが増えるでしょうから、嬉しい限りですね。
安かろう悪かろうの時代は終わりました。
これからは「安かろう(多少のダウングレードはあるものの)良かろう」の時代です。